突然ですが、200年前のイギリスでは
「パン」が消しゴムとして使われていたって知ってましたか?
パンと文房具って、意外と近いカンケイにあったんですね。
ということで… 【ヨコタテLIFE】の第2弾は、
「パン職人さんのブラウニー手帳」をご紹介したいと思います!
今回ご紹介するのは、
大阪府茨木市でベーカリーショップ『マシマロ』を営む村山周平さん。
一度企業に就職するも、あるとき
「そういえば、子どもの頃の夢ってパン屋だったなぁ…」との思いが甦り、脱サラ。
その後大手ベーカリーレストランや神戸の有名ベーカリーで
9年間のパン職人修行を積み、2013年4月にお店をオープン。
天然酵母にこだわった約60~70種類ものパンたちが
ヴィンテージ感のある店内にならびます。
2014年には万博公園で開催された「ロハス フェスタ」に出店するなど、
地元で愛されるパン屋さんです。
『マシマロ』という店名の由来をお聞きすると、
「ゲームの主人公に名前をつけるのとか、苦手なほうなんです…。
店名も悩みましたが、とある曲の“マシマロは関係ない”っていう歌詞が、
なんかいいなと思いまして。」と村山さん。
なるほど、あの名曲から来ていたとは!
パン屋さんの一日は、とにかく早い!
お店のシャッターが開くのは、なんと午前3時半っ。
(デザイン業界の人間は、3時半に寝るなんてこともしょっちゅうですよ…)
取材におうかがいした午前4時頃、夜空にまだオリオン座が出ておりました。
パン作りは、生地をつくるところからはじまります。
パンの種類によって、小麦粉やライ麦などを使い分け。
小麦粉だけでも数種類あるんですね~ 袋までなんだかオシャレ↓
できあがった生地は、数時間「発酵」させます。
その後それぞれのサイズに切り、カタチをつくっていきます。
こちらは焼く前のクロワッサン。
ベースの生地を何層にも重ねあわせるのが、おいしくなるポイント。
生地の層が多いほどサクサク感が増すんだとか。
ちなみに、マシマロのクロワッサンは16層仕込み!
焼き上がると、こんな感じに↓
本日のパン第一号です!
焼きたての香ばしい匂いが店内にふんわり充満して、
取材を忘れて思わず手が伸びてしまいそう…
その後、どんどんパンが焼き上がっていきます。
季節のフルーツをつかった期間限定パンもいっぱい。まるでスイーツのよう。
これだけあると、あれもこれも食べたくなりますね。
クリームパンは人気Best3かぁ~ 食べたいなぁ~
お店が少し落ち着いたところで、村山さんの手帳を拝見。
まずはマンスリーページから。
「あんまりぎっしり書くタイプじゃないんです」と言う村山さんは、タテ使いが基本。
一番上のエリアを「店主として立ち合うアポイントや用事」、
二段目のエリアを「商品に関するスケジュール」として使い分け。
マシマロのパンは季節ごとに入れ替わっていくので、
「どのタイミングでどの商品を入れ替えるか」を見える化します。
一番下のエリアをヨコ使いにして、プライベートの予定を記入。
自転車が趣味という村山さん。お休みの日には、
淡路島一周や京都、神戸めぐりなど、遠くまでサイクリングに出かけるそうです。
「能勢28k」「大阪30k」などの表記は、めぐった場所と走った距離の略。
「道中でお腹が空いたら、おいしそうなパン屋を見つけて食べてます」
なんともパン職人らしい、有意義な休日ですね。
つづいて、ウィークリーページ。
パン屋さんの一日は時間との闘いなので、
「今日仕込むパンのリスト」を中心に、思いついたレシピの配合メモなどとしても使用。
メモ帳感覚で、気軽にお使いいただいているとのこと。
その日のアポイントや予定は、ヨコ使いで記入。
使っていると、自分だけがわかる略語表記が多くなるのだとか。
●クロ → クロワッサン
●パティ → クレームパティシエール (フランス語でカスタードクリームのこと)
●シュト → シュトレーン (ドライフルーツをラム酒などに漬け込んだドイツのクリスマス菓子)
手帳をうまく使う上で、自分だけの略語があると便利ですよね。
開店後まもなく、村山さんのご友人である、木村さんが来店。
週3日ペースで来店する常連さんです。
好きなパンは「クルミとチョコレートのライ麦パン」だそう。
この日もトレイに溢れんばかりのパンたちを買って帰ってくれました!
そして、マシマロの人気No.1は「食パン」!
具や味付けで勝負できない分、ごまかしのきかないパンなのです。
食パンがお目当てで遠くから来られるお客さんもいるんだとか。
食パンが美味しいお店って、パンづくりの原点を大切にしているような感じがあって、
なんかいいですよね。
マシマロの食パンができるまでをダイジェストで紹介↓
焼き立てを試食させていただくと、
毎日でも食べたくなるような、素朴でやさしい味に思わず笑顔。
何もつけないで食べるのが、いちばんの贅沢。まさに、そんな食パンです。
ここで、パン職人村山さんの仕事道具をご紹介。
高温の釜からパンを取りだす時に欠かせない「耐熱グローブ」。
そして、パン生地をカットする、その名も「スケッパー」。
現在、秋冬に向けてのメニューを開発中とのこと。
お店にいる時に思いついたアイデアを、
ブラウニー手帳に、ちょこっとメモなんかをしていただいているようです。
そのちいさなメモから、すてきなパン達が生まれてくるといいなぁ。
マシマロの村山さん、取材ご協力ありがとうございました!
■詳細
マシマロ
住所:大阪府茨木市真砂2-12-1ルルーディ古川1F
営業時間:7:00~19:00 (不定休)
facebook:https://www.facebook.com/mashimaro2013